「くみひも」は糸を組み上げてつくる伝統工芸で、ストラップにキーホルダーと様々な形に仕立てたアクセサリーもある。糸の数や組み方で300種類以上の文様に仕上がるといい、着物の帯を締めるための紐「帯締め」もくみひもの技術が使われている。昭和23年に創業したくみひも会社では帯締めを主につくっていたが、着物の需要が減るなか、腕時計用のベルト、球体や花をかたどったヘアゴム、リバーシブルの指輪など多様なものづくりに挑戦している。商品作りを牽引する八田俊氏は施策すると、スタッフの意見に耳を傾ける。氏は「需要があって初めて技術的なものが後世に残っていく」、「今後も可能性を探していきたい」などと語った。