究極の秘境人を探した。今回は秋田県南部に位置する羽後岩谷駅からスタート。ローカルバスで終点に向かい、さらに山奥へと1時間歩いた先に池ノ゙沢集落があった。そこには小羽広館という秘境宿が。東海林さん夫妻が経営していた。この集落は1世帯しかないという。1泊2食付きで、たった6000円。お風呂目当てに、全国から来る客のみならず、地元の人が何十年と通っている。もともと、東海林さん夫妻は東京・府中市に住んでいた。ある日、実家で暮らす祖母が脳梗塞で入院という連絡が。実はその祖母が働いていた場所こそ、小羽広館だった。本来は継ぐはずだった宿。しかし、祖母と父に任せて単身上京していた。たった一人で宿を守っていた父。父からは「宿を継いでほしい」と言われることは一度もなかったが、5代目の跡取りとして宿に戻ることを決意したという。その父も現役で働き、親子二世代で宿を守り続けている。