石破茂総理大臣が初外遊となるASEAN首脳会議に出席する。石破総理はこのあと1時から始まる会議に初めて出席する予定。ASEANと日本はお互いが信頼のパートナーと位置づけるなど親和性が高く、外務省幹部は「失敗のない相手でデビュー戦には最適だ」と話している。日本とASEANの首脳会議の後には、中国と韓国も交えた会議が行われ、核ミサイル開発を進める北朝鮮の問題について話し合う。中国ナンバー2の李強首相とは個別の首脳会談も行う。岸田政権の外交姿勢を引き継いで、水産物の禁輸措置を早く解除するよう求める他、深センで児童が刺された事件についても事実解明を求める見通し。政府関係者は「言うべきことは言う姿勢だが、事件に関しては認識がかなり違うので、険悪になる可能性がある」と話す。一方、石破総理がこだわってきた中国に対する抑止力としての「アジア版NATO」構想については今回、封印する。来月のAPECとG20などで予定される習近平国家主席との首脳会談を見据えて、無難なスタートを切りたい考え。ただ国内では裏金議員の公認をめぐる問題など、石破総理にとって頭の痛い問題が山積している。帰国後は各選挙区の応援にまわるなど、衆議院選挙の議席獲得に向けて注力する予定。