中米のホンジュラスで行われた大統領選挙は開票作業が続いている。ホンジュラスの人口は1000万人余、コーヒーの産地として知られている。最貧国のひとつで教育や医療の格差、不安定な雇用などが課題。選挙は事実上3人の争い。ロイター通信は野党候補2人の得票率はともに40%程度で接戦となっていて、与党候補は19%にとどまっていると伝えている。この選挙で注目されているのが中国との距離感。与党候補は中国との関係を強化するとみられる一方、野党候補2人は台湾との復交に前向き。周辺各国5か国が台湾と断行し、中国と国交を樹立した。ホンジュラスは2年前に中国と国交を結び投資・支援に期待されたがほとんど実現されず、中国との貿易赤字が膨らみ経済への打撃が指摘されている。主要産業のエビの養殖は、台湾への輸出量は断交前は1万3000トンだったが、去年は4200トンと激減、輸出額も8割近く減少した。アメリカのトランプ大統領は野党国民党の候補アスフラ氏支持を表明。ニューヨーク・タイムズはトランプ氏は自身が指名した候補者が敗北した場合はホンジュラスへの支援を撤回すると警告したとし、支持表明がアスフラ氏への追い風になっていると指摘している。
