自民党・石破新総裁は10月9日にも衆議院を解散し、27日に投開票する意向を固めた。石破新総裁はこれまで「野党と国会論戦を行ったうえでなるべく早く信を問う」方針を示してきた。ただ新閣僚の失言を避けるため予算委員会を開かず党首同士の一対一の討論をして、9日に解散に踏み切る考え。焦点となる裏金問題に関わった議員の公認については、一人ひとりにヒアリングを行う考えで選対委員長に指名した小泉氏とともに判断する考え。党役員人事を巡っては午後に正式決定する。後ろ盾として菅前総理大臣を副総裁に据えたほか、高市氏の支持に回った麻生副総裁を最高顧問に、鈴木財務大臣を総務会長に充てるなど挙党態勢を組むために麻生派にも配慮した人事。閣僚人事は、林官房長官を続投させるなど岸田路線を維持する方針で、石破新総裁の周辺は「ベテランを多く起用し安定していることが大事」と話している。ただ党内からは「支持率が上がるとは思えない」「選挙応援に来てほしい人が1人もいない」と冷ややかな声が出ている。総裁選で戦った高市氏と小林氏はポストを打診を固辞され、茂木氏や河野氏らは重要ポストから外されていて「適材適所といったのに相談もない」と不満の声も出ている。石破新総裁は午後に解散を表明する方針で短期決戦となるなか、国民に政治姿勢を示せるかが問われている。