厚生労働省の調査で自宅などで暮らす在宅の在宅知的障害者が推計で114万人になり、内64%が親と同居している事が分かった。大坂・箕面市に住む水上さゆりさん(62)は70代の夫と重度の知的障害や自閉症などを抱えている息子の卓人さん(31)と一緒に自宅で暮らしている。卓人さんは自分の気持を今も言葉でほとんど伝えることができず、気持ちが不安定になるとパニックになることもある。厚生労働省の調査では医療技術の進歩によって平均寿命が伸びた結果在宅の知的障害者が増加傾向にあることが分かり、障害福祉の専門家は「親と知的障害者の子ども達が一緒に暮らすケースは多く、親が子どものケアをできなくなった時に子どもがどこで暮らすかなど見通しが持てないことが大きな問題になっている」など指摘した。特に重度の知的障害を抱える子どもの将来については両親が不安を覚えるケースもあり、重度の知的障害者を受け入れる施設も限られていることも不安が募る理由の一つになっている。施設側も職員の確保が難しいこともあり、受け入れを拡充することが中々できていないという。