全国のスーパーでのコメの平均価格は、現在5キロあたり3952円と1年前と比べ2倍近くにまで上昇している。こうした中、外食などの現場では安定的に供給するための模索が続いている。学生向けに割安な値段のメニューを提供している、都内の大学にある食堂。多い日には、1日700人以上が利用している。しかし、コメの仕入れ価格が昨年度の2倍以上に高騰。ことしに入り、ごはんを使ったメニューを中心に平均11%程度の値上げに踏み切った。この食堂は、全国各地の大学生協で作る組織からコメを調達しているが、いま確保できているのは7月分まで。芝浦工業大学・消費生活協同組合・佐々木誠司専務理事は「できる限り安くおいしいメニューを提供したいという気持ちはある。在庫を確保することを優先して(組織に)調達してもらっている。」と述べた。
コメの調達が難しくなる中、企業は仕入れ先の新規開拓に力を入れている。この日、大手牛丼チェーンの調達担当者は、10年来の仕入れ先であるコメ農家を訪ねた。この企業では、コメの多くを卸売り会社から仕入れているが、いま強化しているのが農家からの直接買い付け。ほかにもコメを販売してくれる農家を紹介してもらおうと考えている。今後は今まで取り引きのなかった産地にも、積極的に足を運ぼうとしている。さらに、さまざまな品種のコメを使いながら、商品の品質も安定させるための取り組みも進めている。この会社では、国内と海外のコメをブレンドして提供しているが、これまで使ったことのない国産米の品種も使い始めている。使う品種が変わっても同じ品質を確保しようと、試行錯誤が続いている。コメの価格高騰は、単に負担が増えるだけではなく、これまで当たり前のようにできていた調達が難しくなるというより深刻な事態につながろうとしている。政府の備蓄米の放出がこの状況をどう変えるのか、行方が注目される。備蓄米の放出を巡る動きについては、きょう午後7時半からの「クローズアップ現代」で詳しく放送する。
コメの調達が難しくなる中、企業は仕入れ先の新規開拓に力を入れている。この日、大手牛丼チェーンの調達担当者は、10年来の仕入れ先であるコメ農家を訪ねた。この企業では、コメの多くを卸売り会社から仕入れているが、いま強化しているのが農家からの直接買い付け。ほかにもコメを販売してくれる農家を紹介してもらおうと考えている。今後は今まで取り引きのなかった産地にも、積極的に足を運ぼうとしている。さらに、さまざまな品種のコメを使いながら、商品の品質も安定させるための取り組みも進めている。この会社では、国内と海外のコメをブレンドして提供しているが、これまで使ったことのない国産米の品種も使い始めている。使う品種が変わっても同じ品質を確保しようと、試行錯誤が続いている。コメの価格高騰は、単に負担が増えるだけではなく、これまで当たり前のようにできていた調達が難しくなるというより深刻な事態につながろうとしている。政府の備蓄米の放出がこの状況をどう変えるのか、行方が注目される。備蓄米の放出を巡る動きについては、きょう午後7時半からの「クローズアップ現代」で詳しく放送する。