自民党大会に20年ぶりに出席した連合の芳野会長だが、国民民主党・玉木代表とも会談している。連合は夏の参院選の1人区で立憲国民両党の候補者一本化を要請したが、玉木代表は「連合に応援いただいている2つの政党の議席がどう最大化されるのかを意識したい」としつつも「複数区も比例区もまだ全然立てられていない。可能なところは1人区も積極的に擁立したい」と話している。国民民主党は今年度の活動方針で「1人区でもできる限り擁立を図る」と明記していて、すでに滋賀県と奈良県で両党の公認候補予定者が競合している状態となっている。自民党が党大会に連合の会長を招待した狙いは何か。令和7年の自民党の運動方針は「連合及び友好的な労組との交流強化」「様々な労働政策実現に努め新たな支持基盤の拡大につなげる」とあり労組を取り込んで野党陣営に楔を打ち込む狙いがあるとみられる。時事通信によると連合幹部は「賃上げが正念場なのでそれを含めて判断した」と説明した。政治アナリスト・伊藤惇夫さんは「連合の組織率は低下してきている。ちなみに去年で全雇用者の16.1%。組織の存続が問われている状況。政治部分にエネルギーを集中するという環境にはなくなってきている。賃上げを継続的に実現していくことに全力投球していくしかないのでは」と分析している。