2025年7月11日放送 21:54 - 23:10 テレビ朝日

報道ステーション

出演者
板倉朋希 松岡修造 徳永有美 大越健介 ヒロド歩美 下村彩里 所村武蔵 細川栞 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

(ニュース)
専門家「かなり一線を越えた個体」

クマの目撃情報が相次ぐ岩手県北上市で1頭のクマが駆除された。先週80代の女性を襲い死亡させたクマと同一個体とみられる。駆除されたクマを調査している岩手大学・山内貴義准教授は「胃や腸を調べたが栄養状態は悪くなかった」と話し、食べ物に飢えたクマではないことがわかった。猟友会によると、クマが狙ったのはコメ。このクマが女性を殺害した可能性がある。

コメ狙って小屋に複数回侵入 岩手でクマ駆除 女性襲った個体か

クマは窓を開け小屋に侵入した後、川に向かっていたところを猟友会に駆除された。駆除を依頼された猟友会の鶴山博会長は「やらなきゃだめだという使命感。猟友会はボランティア」と語った。猟友会は警察官立ち会いのもとで発砲。周囲は田畑しかない場所で複数回発砲したという。現場近くに罠を設置していたが見向きもせず、クマが小屋の中のコメを狙っていたという。駆除したクマの調査を依頼された岩手大学・山内貴義准教授は「そんなに年がいっていない個体。胃や腸を調べたがコメ以外に草も食べていて栄養状態は悪くなかった。おなかペコペコでどうしようもない状態の個体ではない」と話した。クマはオスの成獣で体長約130cm。子グマの時から人里で食べ物を漁り慣れていた可能性がある。山中准教授は「人を恐れない『アーバンベア』が増えているが基本的に人がいるところに執拗に出てくることはあまりない。かなり一線を超えてしまったクマ」と語った。

気になるのは1週間前に女性を殺害したクマや住宅の敷地内に入り込んだクマかどうか。北上市・八重樫浩文市長は「普通のクマは臆病であまりそこまでしない。今回はコメを食べて味をしめ、こじ開けても中に入る特殊なクマ。めったにそういうクマはいない。同一個体の可能性が高い」と述べた。このクマが駆除された後もクマの出没情報は途絶えていない。市は少なくとも2頭の成獣と1頭の子グマがいるとみている。岩手県・達増拓也知事は「個体数管理、残念ならがクマの数を減らしていかなければならない局面」と話した。

中国 日本産牛肉の輸入再開へ

2001年から日本産牛肉の輸入を停止している中国が輸入再開の最終段階に入った。開幕から90日目を迎えた大阪・関西万博。中国・何立峰副首相が中国パビリオンを訪れた。きょう開催された中国ナショナルデー。イベント前には自民党・森山裕幹事長も会場を訪れ何副首相と会談を行っていた。習近平国家主席の側近で経済政策を担当する何副首相。森山幹事長は日中友好議連会長でもある。「牛肉の輸出問題についてひとつの前進を見ることができた」と述べた森山幹事長。きょう政府は日本産牛肉の輸入再開に向けた関連協定の発効を発表した。現在、日本産牛肉は中国に輸出できない状態。東京・銀座の焼肉店では客の半数以上が中国人だという。目当ては黒毛和牛。

2001年のアメリカの同時多発テロが起きた前日、農水省がBSE(牛海綿状脳症)について発表。国内で初確認されると中国は日本産の輸入を停止。その措置が24年間続いている。日中両政府は6年前に再開に向けた協定に署名していたが、中国側で発行手続きが棚上げされていた。輸入停止以降、経済的豊かさを手に入れた中国。その結果、日本式焼肉がブームとなったが、ほとんどがオーストラリア産の和牛。しかし中には輸入停止中の日本の和牛を提供する店も出てきた。密輸をほのめかす内容の広告をうたう業者もいた。SNS上でメッセージを送ると、松阪牛は当日配送もできると返ってきた。

宮嵜牛を飼育する畜産農家・川越哲也さんを取材。コロナ禍以降、国内での消費が落ち込み、物価高で餌代も高騰する中、輸出再開に期待を寄せていた。福島第一原発にたまる処理水の海洋放出を受け停止していた水産物の輸入再開についても一部地域を除き再開すると発表するなど、中国は日本との関係改善を進めている。何立峰副首相はきょう「各国が積極的な姿勢と建設的な行動を取り真の多国間主義を実践し自由貿易体制をしっかり守り、世界の課題に共同で対応することを期待している」と語っていた。

“たなざらし”の協定 きょう発効 中国 日本産牛肉の輸入再開へ/“水面下の交渉”中国狙いは?

中国が長年、金融措置をとってきた日本産牛肉。輸入再開を前提とした協定がきょう発効された。2001年、欧州を中心に蔓延したBSE(牛海綿状脳症)が日本でも発生し、中国は日本産牛肉の輸入を禁止した。2019年に日中両政府は牛肉の輸入再開に向け「日中動物衛生検疫協定」に署名したが中国側の手続きが停滞していた。

今回、水面下で動きがあった。中国当局の関係者が九州の畜産関係の工場を視察しているという情報もある。再開に向けた動きは両国で進んでいる中、きょう何副首相が来日。何副首相は米中交渉を最前線で行っている人物。きょうの挨拶では自由貿易体制を守る姿勢を強調。日中ともに関税交渉をめぐりアメリカと対立している中、日本との関係を評価しておきたいという思惑がある。一方、中国国内ではこのニュースはほとんど報じられていない。これから終戦の季節に入るため、中国国内であまり注目を浴びすぎると反発が可能性もあり慎重な姿勢も垣間見える。トランプ大統領の存在も影響。不動産不況もあった中国国内は現在貿易頼み。水産物の輸入再開、和牛のニーズも高く、そもそも日本との貿易総額は高いことから、関係改善が進めば中国に対し投資を呼び込んだり、国内の消費を活発化させる点も考えている。日本産牛肉の輸入再開は戦略的が政治カードとも言える。

激化する“都市型水害”対策は

帰宅ラッシュを直撃したきのうの猛烈な雨。年々激化する都市型水害の対策が進んでいる。きょうも大阪府、京都府、宮崎県などに大雨警報が出された。きのうは「記録的短時間大雨情報」が埼玉、群馬、東京、神奈川で計24回発表された。横浜・港北区ではマンホールの蓋が飛び猛烈な勢いで水が噴き出し周辺の道路のアスファルトが割れた。警察などによると、アスファルトの破片が3台の車に当たり、そのうちの1台に乗っていた母親と男児が軽傷を負った。去年、東京・新宿駅前でも大雨が降った後、マンホールから水が噴き出した。近年、こうした現象が相次いでいる。水難学会・斎藤秀俊理事は「結論は出ないがウォーターハンマー現象だと思う。マンホール表面の圧力を抜く穴から下水管の水が噴き出し、きのうは水の量が多くて十分に圧力が抜けなかった。周りのアスファルトを巻き込み大爆発のように吹き飛んだ状況」と話した。激しい雨が降ると短時間で大量の雨水が下水道管へ流れ込み水圧が一気に上昇。中の空気が圧縮され水圧で蓋が飛ぶのがウォーターハンマー現象、空気圧で蓋が飛ぶのがエアーハンマー現象。斎藤理事は「マンホールの隙間から水がチョロチョロ出てきたら大爆発の前兆かもしれない。早くその地域から逃げることが重要」と語った。

一夜明け、都内では浸水被害を受けた人が後片付けに追われた。愛車が浸水した人は廃車を決めたという。きのう目黒川の支流で水位が上昇し、内水氾濫が発生したものとみられる。周辺地域では床上や床下浸水の被害が発生。浸水被害を未然に防ぐため、川が増水した際には柵を超えた水が地下トンネルへ流す仕組みもある。東京・港区の古川もきのうは水が溢れるほど上昇。その1時間後には水は減っていった。東京都建設局・楯興広工事課長が古川地下調節池取水施設を紹介。地下40mにある巨大な調節池に増水した水を取り込み水位を下げ河川の氾濫や浸水被害を防ぐ。楯工事課長は「こうした施設を増やし増強していくことが重要」と述べた。

治水を強化“地下河川”構想とは 激化する“都市型水害”対策は

きのう首都圏を襲った猛烈な雨。古川地下調節池は増水した川の水を一時的にためる地下トンネル式の施設。練馬区には白子川地下調節池、杉並区には神田川・環状七号線地下調節池もある。神田川の調節池はきのう稼働しピーク時には23%水をためたという。この2つの地下トンネルを結び一本化する工事が進行中。総事業費は1252億円で、2027年度に完成予定。完成すれば全長は約13.1km、小学校のプールで4800杯分の水をためることができるという。都はこの地下トンネルを東京湾に流すという構想を発表。調節池とは違い、取水した水をそのまま東京湾に流すもので、全長約30km規模になるとみられる。完成時期は未定だが、小池知事は「”徳川家康並み”の地下の川をつくる」と意気込みを語っている。今ある調節池は一定の機能を発揮していて、増設によりさらなる治水効果が期待される。ただ海にまで拡大する構想は川の出口=河口付近で海に水を流す工法が決まっておらず予算面でも課題が多い。

参議院2025 確かめて、選ぶ。
構図一変で激戦に 福島選挙区

20日に投開票を迎える参議院選挙。きょうは改選数1の福島選挙区を取り上げる。6年前の選挙では自民党の森雅子候補が野党統一候補に圧勝したが、今回はこれまでの構図が一変し激しい選挙戦を繰り広げている。支持率低迷にあえぐ自民党だが、旧安倍派に所属していた森候補にも282万円の不記載が発覚。国会で釈明したことなどから、森氏は公認に至った。選挙戦2日目に石破総理が入るなど続々と応援が駆けつけ、県内をくまなくめぐり復興財源の重要性を訴えている。懸念するのは接戦と報じる各社の情勢調査で、森候補は「なかなか分析できかねているところ」などと話した。40年来自民党を支持している男性は、今回の選挙に難しさを感じているという。現職に挑む立憲民主党新人の石原洋三郎候補は福島県知事だった祖父から続く政治家一家に生まれ、自身も衆議院議員を1期務めた。知名度、認知度が課題で、SNSのフォロワーも170人ほどに留まっている。

(番組宣伝)
選挙ステーション

「選挙ステーション」の番組宣伝。

参議院2025 確かめて、選ぶ。
構図一変で激戦に 福島選挙区

20日に投開票を迎える参議院選。福島で立候補した立憲民主党の石原洋三郎候補は、知名度を課題としている。演説を聞きに来た女性はずっと自民党支持者だったというが、今回は「ちょっと考えている」などと話していた。参議院選の勝敗を左右するとされる「1人区」で、野党が候補を1本化したのは32選挙区中15選挙区。福島もその1つで、立憲と国民民主党の両方を支援する連合の芳野友子会長も応援に入った。さらに、ギリギリで候補を降ろした共産党の事務所を立憲民主党の小沢一郎衆院議員が訪れ、支援を要請した。参政党の新人、経理会社役員の大山里幸子候補には神谷代表の応援が入り、会場には多くの人の姿があった。福島選挙区にはこの他にNHK党の越智寛之候補、無所属の遠藤雄大候補の2人が立候補している。

(ニュース)
両陛下“ナーダム”ご出席 モンゴルのスポーツ祭典へ

モンゴル訪問6日目の天皇皇后両陛下は、モンゴル文化を象徴するスポーツの祭典「ナーダム」の開会式に出席された。馬のパレードや両陛下を歓迎する子どもたちによる鶴の舞などが行われ、両陛下は時折双眼鏡を覗きながら拍手を送られていた。ナーダムの起源は紀元前3世紀頃まで遡ると言われていて、モンゴル各地から出場者が集まる。あすは花形競技の一つ「競馬」をご覧になる予定。

(気象情報)
気象情報

テレビ朝日屋上の中継映像を背景に全国の天気予報を伝えた。大雨警報が宮崎県と岐阜県に発表されている。今日発生した熱帯低気圧が、あすにも台風になり日本に影響が出てきそう。

NEXT

菅野智之、おじ・原辰徳さんの応援を力に。バスケ日韓戦で新戦力がアピール。松岡取材、戦禍を逃れたウクライナ・安青錦の挑戦。

(スポーツニュース)
日韓戦 猛アピールの新戦力たち 来月開幕アジアカップへ向け

バスケットボールの男子日本代表が、来月のアジアカップに向け韓国との強化試合を行った。まず三遠フェニックス・湧川颯斗が巧みなステップを披露し、難しいシュートを決めた。前半終了間際、ボストン・カレッジのテーブス流河が3ポイントを沈めると、後半には島根スサノオマジックの中村太地が3ポイントを決めるなど新戦力が活躍し、日本代表が勝利した。

連勝街道に暗雲 結末は

プロ野球セ・リーグ、阪神甲子園球場で阪神とヤクルトが対戦。セ・リーグ首位の阪神は2回、先発・村上頌樹が2点を先制されなおも満塁でヤクルト・内山壮真にホームランを浴び、序盤に大量リードを許した。追う阪神は4回に大山悠輔のタイムリーヒットで1点を返すと、小幡竜平もヒットを打ち4点差と反撃を開始したが、追い上げ及ばず久しぶりの黒星を喫した。

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