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「芽キャベツとしめじの中華餡」 のテレビ露出情報

「炊き出しを手伝って下さい」というと料理人を中心に漁師から車の整備士まで15人ほどが駆けつけた。食事に困っている人の数を集計したのは橋本由紀。知り合いのツテを総動員して避難所ごとの人数を数え上げると、1500人だという事がわかった。援軍となったのはNPOや全国の有志たちだった。1500人分の食材と調理器具を必死で届けてくれた。池端隼也らは作るならカレーライスだと10台のカセットコンロを並べて調理した。川上俊二は100キロの米炊きを行った。2日目は雑炊を作った。たっぷり野菜と鶏肉 卵の親子丼や芽キャベツとしめじの中華餡
など土曜も日曜も休みなく作り続けた。能門亜由子は街の様子を見回っていた。顔知りの立野誠一朗が車で寝泊まりしているのを見つけた。立野は60年以上続くみそ店で両親とともに働いていた。呆然としていた立野を能門亜由子が炊き出しに誘った。立野は配達係を引き受けた。鮮魚店の中小路孝志は2週間、引きこもっていたが炊き出しに向かう息子を見て、沢からの水汲み係をかってでた。メンバーの心の支えになっていたのが最年長の料理人・河上美知男だった。河上は輪島の飲食店主を束ねる組合長で、穏やかな人柄を誰もが慕っていた。河上は炊き出しチームに混ざり、誰に言われるのでもなく全員分の包丁を黙って研いでいた。1月26日、皆に疲れが見えていた。橋本由紀は仕事終わりに部屋の明かりを消して河上の誕生日を祝った。それ以来、作業終わりに、他愛もないおしゃべりをするのが日課になった。1月が過ぎても炊き出しは続いた。2月は3万5680食、3月は3万8754食、そして4月、ようやく炊き出しの需要は1日700食に落ちついた。

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