「報奨金制度」創設の背景に茨城県内における不法就労外国人の多さがある。おととし、不法就労と認定された外国人1万4453人のうち茨城県に3452人と3年連続で全国最多となっている。県は不法就労外国人の情報を募り、有益な提供者に1万円程度の報奨金を検討している。茨城県は総農家数全国2位で、不法就労者の7割以上が農業従事者だという。農業が盛んな地域を取材すると、今回の制度に対し不安の声が聞かれた。一方、正規で25人の外国人労働者を雇用している農家は今回の制度に賛成だと話した。ただ、この農家でも20年前に不法就労外国人を雇ったこともあったという。当時は人手不足がまかないきれず、やむを得ず不法就労者を雇ったが、警察に見つかり外国人の受け入れを一定期間禁じられた。以来、正規の外国人だけを雇い経営を拡大してきた。今回の制度では外国人労働者に対する差別や人権侵害が懸念されている。大井川知事は「通報があっても不法就労か事実として確認できた場合にのみ警察に通報する仕組みになっている」と、差別や人権侵害につながらないことを強調した。国士舘大学文学部・鈴木江理子教授は「農家で働いている人が正規の就労資格を持っているか一般の人には分からない。小遣い稼ぎ的なターゲットになってしまいかねない」と指摘した。番組の取材に対し、県は「外国人に対する排外主義の助長や国籍、人種等を理由とした差別などにつながらないように県民への理解促進と働きかけを徹底していく」と回答した。
