今年元日、両親と初詣に出かけた藤波朱理。五輪を控え、おみくじを引くと両親が大吉にも関わらず藤波選手は末吉。パリオリンピックで金メダルをとったら父に感謝のタックルをすると宣言していた藤波朱理選手。ところが、レスリングの神は藤波に試練を与えた。今年3月、左肘を脱臼。さらに靭帯断裂で手術が必要となる大けがをした。それでも術後、くじけることなくけがと向き合い、5月にスパーリングが再開できるまでに回復。それでもけが以降大会への出場はなく、連勝記録は133のままだった。こうした中迎えたパリオリンピック。約7か月ぶりの公式戦だった。初戦、セコンドにつく父と握手し、リングに向かう。試合開始から次々とポイントを重ね、フォール勝ち。その後も連勝記録を伸ばした。今日午前4時すぎ、決勝が行われた。対するは世界ランク1位のジェペス グスマン。開始直後2点先制すると6対0で第1ピリオドを終える。第2ピリオドも攻撃は止まらず10対0のテクニカルスペリオリティで勝利。勝利直後、藤波は父に飛びついた。二人三脚でたどり着いた五輪の頂点。連続勝利記録を137に伸ばした。