今月27日に投票が行われる衆議院選挙だが、きょうからその仕組みなどをシリーズで伝える。きょうは衆議院の役割について。衆議院は参議院と共に国会を構成している。全国の小選挙区で選ばれる289人と11のブロックからなる比例代表で選ばれる176人の合わせて465人が定員。衆議院の役割としてまず挙げられるのは法律を作ること。内閣か国会議員のいずれかが提出する法律案を審議し、原則衆議院と参議院両方で可決された場合に法律が成立する。国の予算の審議も行い、国民の生活に役立つ予算案になっているかどうかを検討し議決する。このほか政府が外国と結ぶ条約の承認や日本銀行の総裁など中立性や独立性が求められる機関の人事の承認なども行う。国政全般を調査する権限も与えられていて、政府の説明を聞いたり、証人を呼んで証言させたりすることもできる。衆議院には参議院よりもより強い権限が与えられていて、「衆議院の優越」と呼ばれている。政府の予算案は衆議院が先に審議することになっているほか、予算の議決や総理大臣の指名などについて衆議院と参議院で異なった場合、衆議院の議決がそのまま国会の議決となる。また、法律案についても衆議院で可決し、参議院で異なる議決が行われた場合は衆議院で出席議員の3分の2以上の多数で再び可決すれば法律となる。内閣不信任の決議ができるのも衆議院だけ。衆議院選挙の情報はインターネットではNHKの特設サイト「衆議院選挙2024」で見られる。全国の選挙区の立候補者の情報、選挙の仕組みや過去の結果を掲載しているほか、各党の政策なども随時更新していく。