外国訪問も本格的に再開された。天皇陛下は皇后さまとともに、即位後初めてとなる親善訪問に臨まれた。訪問先はインドネシア。およそ300の民族が共存し、多様な文化が息づくインドネシアの歴史を代表する世界最大級の仏教寺院、ボロブドゥール寺院に訪れた際には、天皇陛下は英語で説明を受けられた。天皇陛下はジャワ特産のバティックを身につけられた。貴重な歴史遺産を傷つけないために足元はサンダルを履かれた。皇后さまはバティックの製作過程をご覧になり、染め付けも体験された。
両陛下はこれからの友好関係を担うインドネシアの若い世代とも触れ合われた。両陛下は現地の学生たちの言葉に耳を傾けられた。今回の訪問は戦争の歴史を辿られる旅でもあった。父親が残留日本兵だったヘル・サントソさん。父親は独立の貢献したとして軍人や政治家が眠る墓地に埋葬されたという。両陛下は残留日本兵の子どもたちと面会された。