1966年に静岡県で起きた一家4人殺人事件では、死刑が確定した袴田巌の再審=やり直しの裁判が開かれ、静岡地裁は今年9月に無罪を言い渡した。この事件では再審開始が確定するまでに40年以上かかり、再審制度の不備を指摘する声があがっている。この再審制度について、法務省が見直しのために法制審議会への諮問を検討していることが関係者への取材で分かった。再審制度は刑事訴訟法に規定されるが、審理の進め方や証拠開示などについて具体的に定められておらず、弁護士を中心に「審理が長期化している」という批判の声もあるという。