九州最大の歓楽街「中洲」でクラブやバーを経営し“中洲の女帝”と呼ばれる女性がいる。その女性藤堂和子さんは50年間中洲で働き、ほとんどの客が藤堂さんに会いに来るという。藤堂さんが中洲のバーで働き始めたのは21歳の時、当時バーのママだった義理の姉が出産で休むことになったのがきっかけだったのだという。当時はママを目当てで来たお客さんが帰ってしまうこともあり、歯がゆい思いをしたこともあると藤堂さんは振り返る。そんな藤堂さんはお客さんと接する際に大切にしてきたのは「一期一会と継続は力なり、今日あったお客さんとはまた会えるかもしれないし、これっきりかもしれない」という思い。さらにはコミュニケーション能力も高かったことから「和子さんに会いに行こう」という人も増えたのだという。そして藤堂さんが心掛けているのは肩書などではなく名前で呼ぶこと。そうした結果、藤堂さんの人脈が広がり、30年間対談を軸にした雑誌を発行した。200人以上と対談したという藤堂さん、昨年は中洲で働いて50年を記念したパーティーを行い全国から2000人以上が集まったのだという。そんな藤堂さんだが、元気でいられれば60周年までやりたいのだと話してくれた。