外国為替市場では日本時間のけさ早く、円相場が4円以上円高方向に動き1ドル153円ちょうどまで値上がりした。市場関係者の間では、先月29日に続く円相場の急激な変動について、政府日銀が介入の有無を明らかにしない覆面介入を繰り返しているという見方が強まっている。動きがあったのは、注目されていた米国のFRB(連邦準備制度理事会)のパウエル議長の記者会見が終わってから30分以上が経過した日本時間の午前5時過ぎだった。それまでは1ドル157円台で推移していたが、一転して153円ちょうどまで4円以上円高方向に振れた。市場関係者からは「注目された会見が終わり、投資家たちが一息つくタイミングを狙ったのではないか」という指摘も出ている。ただ財務省の神田財務官は「ノーコメントだ」と述べ、介入の有無を明らかにしていない。東京市場はあすから連休に入るが、日本時間のあす夜には米国の重要な経済指標である雇用統計の発表もあり政府日銀と市場との神経戦が続きそうだ。