内閣府によると、2022年まで18年連続で交通事故の件数は減少している。一方で警視庁による都内のデータによると、自転車が関与した事故は増加している。そのうち自転車側に違反があったケースは7割に及んでいる。こうした交通事故増加を受け、警視庁はこれまでも酒酔い運転など悪質は20の違反には赤切符を交付してきた。これは懲役などの刑事罰の対象となり、場合により前科がつく。しかし事故件数は増加しており、実効性のある取り締まりの必要性から軽微な場合でも悪質な場合は青切符を交付することを決めた。青切符は反則金を納めれば刑事罰を免除できるもので、前科はつかない。対象となる違反行為は一時不定詞など約115種類で、警察官が悪質などと判断した場合に交付となる。反則金は信号無視で6000円などとなっている。警察庁が2月に開催した有識者検討会では、安易かつ恣意的に取り締まりが行われないよう、対象となる反則行為については基本的な考え方を提示すべきなどとしている。萩谷弁護士は「導入はやむを得ない一方、しっかりと周知をしないと不当な萎縮効果を生んでしまう。」などと指摘している。