生産者から直接野菜や肉を買える産直通販サイトを運営する秋元さん。立ち上げから7年、登録ユーザー数は100万人を超えた。農業に携わるキッカケとなった場所は実家。4代続く農家だった秋元さん、父が幼い頃に病気で他界し跡取りが見つからず、中学生のころ廃業になった。廃業しなければいけなかったのはなぜかと悔しさと疑問があったという。農業の倒産件数は、高齢化や収益低迷などを理由に2年連続で過去最多を更新。農業従事者も年々減少している。当時の状況について秋元さんの母は、農業に対して向き合う気持ちになれなかったという。自分の置かれた境遇から、農業で稼げる仕組みを作ろうと立ち上がった。宮治さんは神奈川県藤沢市でブランド豚を生産している。畜産だけでなくNPO法人の代表も務め農家の働き手を増やす活動も行っている。起業を考えていた秋元さんは8年前に宮治さんのもとに相談に訪れていた。一般的な流通では、安定した供給が見込める反面多くの中間業者を経由するため農家の利益は少なくなる。そこで中間業者を省いて消費者に販売できる利益が多くなる仕組みを作った。今後の目標は、生産者の所得を上げることが一番のミッションだと考えている。一次産業を守っていくために必要なことは、生産者と消費者の距離だという。