群馬県から栃木県にかけて走る、わたらせ渓谷鐵道の特別列車「ゾンビトレイン」を紹介。お化け屋敷のプロデュースなどを手がける会社が企画、演出を行っている。背景にあったのは、鉄道会社の厳しい経営状況。わたらせ渓谷鐵道は、足尾銅山の銅を運ぶために明治時代に開業した。しかし足尾銅山の閉山後、沿線の人口は減少。利用者は平成の初めには年間100万人を超えていたが、その後、減り続け、昨年度はおよそ35万人に。客層は中高年世代が中心だった。新たな客を増やす打開策はないか。そこで考えたのが、ゾンビのアイデアだった。ゾンビ役としてボランティアで参加している桐生市立商業高校のダンス部と演劇部の生徒たちは、プロから表情の作り方や声の出し方を教わり、練習を重ねた。また、地元企業と共同で商品開発を行っているビジネス研究部も参加。ゾンビにちなんだお菓子を作って販売することにした。去年から始まって2年、先週までで1700人余りが乗車。地元の観光業界も盛り上がりを実感しているという。