私たちの暮らしにも関わる重要な法案を積み残したまま先週土曜日、事実上通常国会が閉幕。翌日に行われた東京都議会選挙。厳しい審判の背景には政治に期待していた人たちの法案見送りへの怒りの声があった。通常国会の閉幕を受けて、昨夜会見を行った石破総理。「明日への不安を払拭する」と語ったが、この国会で年金改革など将来を見据えた法案の成立が次々と見送られた。企業・団体献金の全面的な禁止を求める野党と自民党との溝は最後まで埋まらず、結論は先送りに。去年の年末、自民・公明・国民民主の3党が合意したガソリンの暫定税率の廃止。実施されれば1リットルあたり約25円の値下げとなるが、合意したはずの自民党からは「参院選に向けた人気取りだ」と野党を批判。“まるなげコール”で反対を訴えた。結果、少数与党の衆議院では可決したが、参議院では「採決に値しない」ととした。ガソリン暫定税率廃止が廃案になったことで荷物を自家用車で運ぶ軽貨物ドライバーなどの影響が。燃料費はすべてドライバーの実費負担。今国会ではガソリンだけでなく、軽油の暫定税率も見送りになった。影響を受けるのは軽油を燃料とするトラック業界。全日本トラック業界によると、燃料価格が1円下がれば業界全体で約150億円の負担が減るという。さらに今国会では選択的夫婦別姓を導入する法案が28年ぶりに審議されたが見送りに。