中国で建設中の道路上空からドローンで撮影された映像を見ると、1軒の家を挟むように2本の道路が通っている。立ち退きを拒否したことで、人の目のように残されたこの住宅。住人は、どのように生活しているのか。現場は中国・江西省の金渓。現地メディアによると、地元政府は道路建設のため家主の男性に対し立ち退きを要請。補償として、およそ3200万円と別の住宅の提供を提示したという。しかし、男性がこれを拒否したため、当局はさらなる補償案を提示する。ところが、男性がこれも拒否したため交渉が決裂したという。その結果、地元政府は住宅を挟む形で道路建設を進めた。上空からは、人の目のように見えることから「金渓の目」などと現地で呼ばれている、この住宅。現在は、家主の男性とその孫が住んでいて、道路の下に作られた専用トンネルで出入りしている。家主の男性は現在、「許可なく別の持ち家も取り壊した上、立ち退き料も支払っていない」などとして、地元政府を相手に裁判で争っている。その一方で現地メディアに対しては、「今は後悔している」などと後悔の念を口にしているという。