「総力結集内閣を作りたい」と話していた自民党の石破氏だが、人事では打診を断る議員が出るなど火種を残した船出となっている。党の人事では最高顧問に麻生氏、副総裁に菅氏という総理大臣経験者をあてる。また党の4役、幹事長には与野党に太いパイプを築く森山氏を起用するほか、小泉進次郎氏を選挙対策委員長に起用し、選挙の顔としたい考え。一方あす発足する石破内閣の閣僚には総裁選で戦った加藤勝信氏を財務大臣に起用するほか、林官房長官を続投させる。一方高市早苗氏は党の総務会長、小林氏は党の広報本部長の打診を断っている。ふたりとも「自分よりも総裁選で支えてくれた仲間を処遇してほしい」と説明しているが、党内からは2人とも次の総裁選を見据え石破政権の要職につくのは避けたのだろうという声も上がっている。一方石破氏も安倍元総理について「国賊」と発言したとされ、党の役職1年停止の処分を受けた村上誠一郎氏を総務大臣に起用する方針で、これには安倍派の議員を中心に党内から反発の声も上がっていて、与党態勢を築けるのかは不透明な情勢。石破総裁はきょう午後にも衆議院の解散総選挙について自身の考えを表明する見通し。石破氏は早ければ来月9日に衆議院を解散し、15日に公示 27日に投開票とする方針。こうしたなか立憲民主党や日本維新の会など野党の国体委員長がけさ、あす招集される臨時国会での対応について協議している。野党側は衆議院の解散前に新たな閣僚につても問わなければならないなどとし、予算員会を開くよう要求していて、総選挙を見据えた与野党の攻防が始まろうとしている。