セブン&アイホールディングスが社名の変更を検討。候補に、セブンイレブンホールディングスなどが浮上。2、3年後の変更を想定。セブン&アイの設立は今からおよそ19年前。コンビニやスーパー、百貨店など、7つの事業領域を柱に新総合生活産業を目指すとして誕生した。当時の鈴木会長の指示のもと、多角的な事業展開でグループのシナジーを創出する狙いも、事業の再生に取り組んでいる事業もある。井坂社長は今年、ヨーカ堂などスーパーストア事業を再生させた上で上場させ一部の株を売却する方針を決定。現在協業できるパートナー企業を発掘し、セブン&アイとともに株を持ち合う形で2027年度以降としていた上場計画を少しでも前倒ししたい考え。コンビニ事業を中心に据え、徐々に多角化経営を縮小させてきたセブン&アイだが、その企業価値の低さに目をつけたと見られるカナダのコンビニ大手のクシュタールが、8月に6兆円規模で買収を提案。先月には7兆円規模に金額を積み増し、再提案をしかけるなど駆け引きが続いている。そうして浮上したのが、稼ぎ頭のセブンイレブン事業へのさらなる注力。多角化経営への決別とも取れるセブン&アイという社名の変更だった。