先週、厚生労働省の審議会で行われた保険料を支払わずに年金がもらえる「第3号被保険者制度」の縮小を探る議論。「第3号被保険者」と家族からは困惑の声があがっているが、夫婦共働きで年金保険料を支払っている女性は「その制度を知らなかった。知っていたら自分も無理に働かなくてもいいかなって」「働いている私たちからするとうらやましいじゃないけど、いいなって思う部分はある」などと話す。それぞれの立場から聞こえてきた「第3号被保険者制度」に対する賛否の声。そもそもこの制度ができたのは、「夫が働き妻が家庭を守る」という考え方が一般的だった時代に、所得などを得られない専業主婦などの年金権の確保などが目的だったとされる。しかし40年前は大半を占めていた専業主婦世帯は、現在共働き世帯の半分以下に減少。そうした実態とのズレも不公平感を加速させている。また、「第3号被保険者制度」の現状については、配偶者の扶養から外れてしまう年収の境目”130万円の壁”により、働きたい主婦らが仕事を制限している問題もある。今の公的年金制度への不安の声も多く上がっていた。少子高齢化・物価高騰など様々な課題に直面している日本。多くの人が納得できる年金制度の形とは何なのか。