清朝末期、親米派人材の育成を目論んだアメリカによって中国に設立された清華大学。時を経て中国を代表する名門となったこの大学は、後に米中の歴史に大きく寄与する二人の男を生み出した。「天才」と呼ばれたロケット科学者、銭学森は留学先のアメリカでロケット開発をリードする存在となり、帰国後は中国初の核弾頭ミサイル開発と人工衛星打ち上げを成功させる。文化大革命の時代、「反動分子」として抑圧された男、習近平は過酷な労働を耐え抜き、後に中国の最高指導者として君臨する。今回は、対立と協調を繰り返しながら世界に君臨するふたつの超大国と、その狭間を歩んできたふたりの男たちの物語。