まずは急須がどのように作られているのか密着となる。向かったのは愛知県常滑市。良質な土が取れることから、1000年近くの歴史を誇る日本を代表する焼き物の産地である。町中には急須専門店もあった。近年、多くの急須は鋳込み成形と呼ばれる液状の粘土を型に流し込む方法で作られている。そんな中、全ての工程を手作業で仕上げている方を訪ねた。伊藤雅風さんは大学生の時、常滑急須の名工である村越風月さんと出会いそのセンスの良さを認められて弟子入りし急須作りの道に進んだ。その後4年間修行を積み、師匠の名前の一文字を頂き雅風として独立。現在は急須作り13年目となる。これまでに作った急須を見せてもらうこととなった。朱泥の横手急須や土を細かく叩いて金属のように模様をつけたものから、江戸時代から続く手法で海藻を巻き付けて焼くものなど様々な形と模様の急須がある。急須作りを見せてもらうこととなり、最初の工程は土作りから。
