社会部の杉本記者の解説。現場の努力だけでなく国の取り組みも必要になると思うが、どう取り組んでいるのだろうか。まずは医師一人一人の負担を減らし働き方を改善することが必要になり、そのために厚生労働省が検討しているのが外科の機能の集約化。地域ごとに医師を拠点病院などに集め体制を強化するというもの。医療の質を維持するためにも一定の集約化はやむをえないと思うが、その一方で課題もある。集約化を図るとそれだけ治療を受けられる病院が遠くなる患者もいるし、外科は特に緊急性も求められるためどこまで医療を集約するかは十分な議論が求められる。どうすれば乗り越えられるのだろうか。やはり外科の医師そのものを増やしていくということが最も重要。最近は働きやすさや待遇のよさを重視して診療科を選ぶ医師も増えていると指摘されている。また現場からは難易度の高い手術をしてもそれに見合った給与が得られないといった声も聞かれる。病院の努力も大切だが、それだけではやはり限界もあるので国が主導して長時間労働の是正や大変さに見合った待遇改善を早急に検討していくべきだと思う。