アメリカ・ワシントンから、ワシントン支局の宇井五郎が中継でリポート。関税を各国とのディールや脅しのカードとして使ってきたトランプ大統領としては、違憲判決によって戦略が大きく後退することになる。トランプ氏の怒りはすさまじく、直ちに代替措置を講じている。ニューヨーク・タイムズは「トランプ氏の貿易のギャンブルは続く」、ワシントン・ポストは「新たな不確実性の時代の始まり」という見出しで警戒感をもって伝えている。今後のポイントは混乱がいつまで続くのかという“先行き”と、今後関税の対象にされる“品目”の2つ。違憲判決後に大統領令に署名した10%の一律関税は7月24日までだが、トランプ政権はその後も関税政策を続ける方法を模索している。トランプ氏が活用を模索している通商法301条や通商拡大法232条には、数カ月かかる調査が義務付けられている。どの品目が対象になるかについて、カンザス大学ロースクールのラジ・バラ教授は「トランプ大統領は『国家安全保障に関わる輸出品』を広範に定義する。日本からの輸出品で無害な製品も対象になり得る。野球のユニホームから農産物、おもちゃまで」などと語った。あらゆる面で不透明感が残り、企業の設備投資や個人消費に影響することも懸念される。
