明治17年創業の中国料理店「聘珍樓」。有機野菜を使った薬膳料理など、素材の持ち味を生かした広東料理が自慢の名店である。国内外で7店舗を構える老舗で、通常店では出さない幻の一品「長谷川熟成豚 窯焼チャーシュー」が今回のお題。主役の豚肉は総料理長が全国をまわり選んだ青森県のブランド豚・長谷川熟成豚。野菜に米ぬかなどで発酵させた餌を与え、クセのない肉質になっている。さらに一般的な飼育期間より4か月長く飼育しているため、赤身部分が霜降りになりより柔らかくなっている。
この熟成豚を約2cmの厚さにカット。ほどよく脂身を残しながら焼き上げる。味付けは15種類以上の食材と調味料。砂糖と醤油をベースに、山椒などの香辛料が効いた特製合わせみそを投入。そこに胡麻ペーストなどを混ぜ込んだ特製甘みそも入れ、2種類のみそで味に深みを持たせている。にんにくやエシャロットなどの香味野菜を加え香り豊かに。これに肉を2時間漬けて、コクと風味を加える。ここで広東式の太空爐に入れ400℃以上の高温で焼く。10分焼いたら窯から出し、密汁の中へ。再び焼き窯に戻して200℃で焼き上げ完成。