北海道から中国地方の日本海側で雪が降り続いている。あすにかけては、特に北陸と新潟県、それに東北の日本海側で、積雪が急増するおそれがある。降雪は四国の愛媛県でも観測された。積雪が一時、平年の3倍を超えるなど、記録的な大雪となっている青森市では人の身長を上回る雪の壁が歩道を囲っている。住宅の屋根に1メートル以上積もった硬い雪を下ろしているのは市の職員たちだ。この大雪で青森市の職員が、高齢者の住宅などで屋根の雪下ろしを行う、スノーレスキュー隊の活動が始められている。きのうまでに38件の依頼があり、きょうまでに7件の作業を終えたという。被害も相次いでいる。岐阜県下呂市では昨夜、雪で坂道を動けなくなった車を助けようと、近くに住む73歳の男性が後ろから車を押していたところ、急にバックしてきた車にひかれて死亡した。青森市ではきょう午前1時ごろ、50代の女性が雪に埋もれた状態で見つかり、その後、死亡が確認された。警察は屋根から落ちた雪に埋もれたと見て調べている。福島県柳津町では、大雪による倒木で、国道が一時、通行止めになった。金沢市では、大雪に備えて高速道路でのスリップ事故を防ごうと、除雪車両の基地に30トン余りの凍結防止剤が運ばれてきた。路面状況や降雪量などを踏まえて、道路にまくということだ。今回の大雪はふだん、雪が多くない四国や九州でも積もる所があり、平地でも大雪となる見込み。さらに、北陸と新潟県、それに東北の日本海側では、これまでの雪に加えてさらに積雪が急増するおそれがある。積雪や猛吹雪による交通への影響や、暴風、高波に警戒するとともに、屋根からの落雪や雪崩、電線や樹木への着雪による停電に十分注意が必要だ。