水に溶いただけで消える青花紙の製造工程を探るためコルネリアさんは滋賀県草津市へ。草津市では日本で唯一青花紙が生産されている。青花農家の中村さん夫妻を訪問。青花紙の原料となるのはツユクサの一種「青花」。江戸時代に染め物の絵の具として使用が始まり最盛期の大正時代には専業農家が約500軒もあった。現在は化学染料の登場などで生産量が激減。生産する農家はわずか3軒のみとなっている。青花は毎日早朝に花が咲きき昼ごろにはしぼんでしまうため作業ができるのは早い時間のみ。収穫時期は夏場で、花を摘んでも次の日にはまた咲くため毎日昼までに花摘みを行わなければならず「地獄花」とも呼ばれていた。摘んだ青花を潰して取り出した液を丁寧に和紙へ塗り込む作業を1週間から10日間繰り返し青花紙は完成する。