「茶柱が立つと縁起がいいと言うようになったのは番茶を売りたかったから」について、和文化研究家の三浦康子さんが解説。お茶にはさまざまな種類があるが、茶柱が立つのは主に番茶。一般的に緑茶として飲まれているものは煎茶で、煎茶は茶の若葉を摘んだ後、蒸す・揉むなどして作られる。若葉を摘むため、お茶の茎の部分は入っておらず、当然、茶柱が立つことはない。煎茶の中でも、その年の最初の新芽で作ったお茶を一番茶、以降摘み取った順に二番茶・三番茶と呼んでいる。一方、番茶は規格外のお茶を指す。そのため、茎の部分が交ざっていて茶柱が立つことがある。煎茶に比べて質が劣るとされた番茶はあまり人気がなく売れ残ってしまうことが多かった。そこで、お茶商人が人気のない番茶を売るために「茶柱が立つと縁起がいい」と触れ回ったという。茶柱を立てるにはコツがあり、「茎が通る穴の大きい急須を使う」「お茶を静かに注ぐ」「茎の太いほうをつぶす」。
