今回の日米首脳会談で日本側の最大の狙いはトランプ大統領とともに日米同盟がかつてなく強固であることを国内外に示すことだった。外務省幹部は「日米同盟の強さを見てわかる形で発信したい」と意気込んでいたが、両首脳がアメリカの軍事力の象徴である原子力空母、ジョージワシントンに降り立ち戦闘機や多くのアメリカの軍人たちの前で揃って演説する姿にはかなりのインパクトがあった。まさに日米同盟が目で見えるという演出が効果を発揮したと思う。今回の首脳会談ではトランプ大統領から想定外の要求をされるんじゃないかという懸念もあったが、高市総理は相当に入念な準備をして首脳会談に臨み、首脳会談に同席した1人は「総理の対応はパーフェクトだった」と話すなど満足のいく内容になったようだ。両首脳についても「2人は相性が良いようで会談の雰囲気は終始良かった」と評価する声が聞かれた。ワシントン支局の宇井五郎記者はその理由は「トランプ大統領がこのあと最大のヤマ場を控えているから」と指摘。それがあさって、次の訪問先の韓国で行われる米中首脳会談だ。トランプ氏としては、この会談の直前に日本との同盟関係を強調する必要があったという。2019年にも当時の安倍総理とトランプ氏は海上自衛隊の護衛艦「かが」を共に視察していて高市総理になっても、この方法を踏襲しジョージワシントンへの視察でインド太平洋の安全保障への関与を強調。さらにレアアースに関する合意を含め中国への圧力を強める狙いがあった。ただ今後の日米関係について宇井記者は「楽観はできない」と指摘。アメリカからのハードルの高い要求は今回はなかったが、首脳会談の冒頭に注目するとトランプ氏は官僚による何らかの紙を用意したり見たりすることなく、日本による防衛装備品の購入、あるいは貿易について発言していた。あくまで交渉、ディールに来たんだというトランプ氏の普段の姿で、今後、日本がGDP比で2%としている防衛費を例えばヨーロッパ並みの5%程度に引き上げるそういったことを求めてくる可能性もある。また横堀キャップも「日本はサハリン2でロシアからLNGの購入を続けているがトランプ政権はロシアへの圧力を強めるため日本に購入をやめるよう働きかけており今後、その要求を強めてくる可能性もあると思う」と指摘した。
