厚生労働省の研究班のまとめによると、2025年の認知症の高齢者は471万6000人にのぼり、2040年には584万2000人と、高齢者の6.7人に1人が認知症だという。認知症患者やその家族を地域で支える「認知症サポーター」は全国で1534万人おり、自治体などの講習を受ければ誰でもなることが可能だという。一方で、活動の場が限られ、活用しきれていないとの指摘も出ている。介護の問題に詳しい東洋大学の高野龍昭教授は「行政や専門的な団体が市民の力を借りられる仕組みを、まずは公的な力で作り、そこに市民や認知症サポーターなどに参加しえもらい、行政や専門職がその力を借りるスタイルでやっていくことが必要になる」と話している。