自民党で唯一存続している麻生派は、きのう研修会を開いた。この中で麻生副総裁は、総裁選挙に立候補を表明した河野デジタル大臣について「同志としてしっかり応援していきたい」と述べた。一方で、派閥の所属議員がほかの候補者を支援することも容認する考えを示した。派内には、河野を一致して支持すべきだという声があるのに対し、ほかの議員を支援する動きもあり、麻生氏としては双方に配慮したものと見られる。また、今回の総裁選挙で河野は収支報告書に不記載があった議員には、不記載額と同額を返還するよう求める考えを示し、旧安倍派出身の衛藤征士郎元衆議院副議長は“不明瞭なお金ではない、非常に違和感を感じる”と反論した。旧安倍派は派閥の解散を決めているが、先週、稲田幹事長代理や、西村明宏前環境大臣らおよそ20人が都内のホテルで会合を開いたのに続き、きょうも中堅若手が研修会を開く予定。混戦の様相が強まる中、ほかにも解散を決めた派閥の議員が旧派閥単位で情報交換を行う動きが出ていて、投票行動にどう影響するかが焦点となる。