秋の行楽シーズン、車でお出かけという方もいると思うがきょう注目するのはその足元、タイヤ。暮らしに関わる多くのものが値上がりする中、タイヤの価格も上がっている。東京・江東区のカー用品店でタイヤ価格の上昇について「1.3倍ぐらいになっている」」「消耗品なので気になっている」といった声が聞かれた。店側は少しでも価格を抑える努力をしている。総務省によると自動車タイヤの消費者物価指数は2020年ごろから上昇傾向が見られことし9月には2020年を100とした指数で112.8となっている。都内のカー用品によると原材料価格や物流費の上昇が続いているためだという。値上がりを受け、タイヤ交換の先延ばしを考える人もひょっとしたらいるかもしれないが問題なのは路面がぬれている場合。時速60キロでブレーキを踏んだとき、タイヤの溝の深さが7.6ミリある新品のタイヤは16.7メートルだったのに対し溝が3.1ミリまで減ったいちばん下のタイヤは18メートルだった。この差はスピードが上がるとさらに広がり、時速100キロでは新品のタイヤは47.6メートルで止まった一方、最もすり減ったタイヤは止まるまで70.5メートルも進んだ。JAF日本自動車連盟の担当者は「タイヤを常に日頃から減り方や状態を意識してみてほしい」と話している。重要なチェックポイントはタイヤの溝の状況を示すスリップサイン。タイヤがすり減るとスリップサインが表面に出てくる。そうなったら溝の深さは危険な状態を示す1.6ミリ以下になっている。いろいろな物の値上がりで節約志向が強まっているが安全を確保するには適切なタイヤ交換が欠かせない。
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