中大規模の木造ビルを手がけるAQグループ。強度の秘密は組子格子耐力壁にある。組子は釘などを使わず木片を組み合わせる伝統技法。その技法を耐力壁として活用した。組子格子耐力壁は横と斜めの木材を組み合わせることで一般的な壁のおよそ14倍の強度になる。低コストの秘密は一般住宅用に流通する木材を使用すること。接合部分を増やすことで力が分散され耐震機能がアップするという。そしてもう一つ、巨大な空間を支えているのは柱とはりを組み合わせた構造。はりに使われているのは薄い木材を積層して強度を高めた単板積層材。強度のばらつきを抑え安定した耐久性を保てるという。また端材を使用することでコストを抑えている。木造中大規模で強度と低コストを両立させるのがAQグループのこだわり。