油井秀樹キャスターがアメリカとカナダの関係悪化について解説。アメリカのトランプ大統領は「カナダはアメリカの51番目の州になるべき」と繰り返し発言。カナダのトルドー首相は「トランプ氏がカナダ国内にある豊富な鉱物資源を狙ってカナダ併合を真剣に考えている」との見方を示し、トランプ関税もその手段との考えを明らかにした。カナダメディアは2人が先月に電話会談した際、トランプ氏が「アメリカとカナダの国境を確定した条約の有効性に異議を唱え、両国の間を流れるコロンビア川の条約を見直す考えを示した」と報じた。トランプ氏はアメリカの記者団の前でも国境に疑問を呈する発言を行い、機密情報を共有する英語圏の集まり「ファイブ・アイズ」からカナダを排除する検討をしているとも報じられた。トルドー首相に代わって就任する次期首相のカーニー氏もアメリカとの対決姿勢を明らかにしている。カナダでは今年10月までに選挙が行われる予定で愛国心を煽って有利に進めたい思惑もあるとみられるが、トランプ氏の言動がカナダ政府を不安にさせている。カナダは今年G7の議長国。G7の経済的存在感は低下したが、法の支配や人権を尊重して力による現状変更は認めないという共通の価値観を持つ民主主義国家の集まりとして存在感を維持してきた。トランプ氏の登場でG7が共通の価値観を持っているのか確認する必要が出てきたといえそうだ。