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「ETV8」 のテレビ露出情報

笹本恒子さん(2022年、107歳没)は、日本初の女性報道写真家として、現代史に残る現場を撮影してきた。笹本さんは大正3年、東京生まれ。女学校を卒業後、新聞社でアルバイトをしていたときに、知人に誘われて報道写真家となった。 写真家になってすぐ、日独伊三国同盟の婦人祝賀会など、国際舞台を撮影する機会に恵まれた。しかし当時は仕事をする女性には厳しい時代で、家族に猛反対され家出をしたこともある。三井三池争議の際には、戦う夫を支える妻たちの姿を撮影した。日米安全保障条約の改定に反対するデモでは、プラカードを掲げ、岸首相の対人を要求する女性たちを追った。しかし40代後半、笹本さんは一時カメラから離れた。写真を提供してきた雑誌が相次いで廃刊したため。家計を助けるため、洋裁やフラワーデザインなどの仕事をした。再びカメラマンの道を模索したが、挫折した。撮りためていた大事なネガフィルムを処分しようとしたこともあるが、思いとどまった。その後開いた写真展でそれらの写真は披露された。20年のブランクはできたが、写真家に復帰した。明治生まれの女性たちの撮影に力を入れた。笹本さんは90代後半になっても東日本大震災の現場に駆けつけるなど、撮影を続けた。写真だけでなく、好奇心旺盛な笹本さんのライフスタイルも多くの人の共感を呼んだ。身につける服の多くは手作り。布地はテーブルクロスなど。浮かんだアイディアを書き留める毎日ノートは、150冊に及んだ。若さを保つ秘訣は欲張りであること。100歳を超えても撮影を続け、写真界のアカデミー賞と言われるルーシー賞を受賞した。激動の時代を好奇心と諦めない心で生き抜いた、107年の生涯だった。

他にもこんな番組で紹介されています…

2023年8月5日放送 5:40 - 5:50 NHK総合
NHK映像ファイル あの人に会いたい(NHK映像ファイル あの人に会いたい)
ノーベル賞作家の大江健三郎さん(2023年、88歳没)は、戦後の日本文学界をリードしてきた。核兵器や平和の問題にも、文学者の立場から向き合い、問いかけを続けた。大江さんは昭和10年、現在の愛媛県内子町で7人兄弟の3男として生まれた。読書好きの少年だった。松山東高校時代、後の映画監督・伊丹十三と同級生になり、大きな刺激を受けた。フランス文学者の渡辺一夫が教鞭を[…続きを読む]

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