俳優・町田啓太に密着。町田は34歳。3年前には雑誌の企画で「国宝級イケメン」に選ばれた。漫画を原作とする実写ドラマなどで現実離れしたキャラクターを次々達者にこなしてきた。町田は「イケメン俳優」として扱われることに複雑な感情を抱いているという。去年の大河ドラマでは藤原公任役を10代から60代まで演じた。公任は戦に敗れ、漢詩などの文化に生きた男。その人生は自身も夢破れた経験を持つ町田と共鳴するものがあった。町田は元々、EXILEのパフォーマーになるのが夢だった。高校、大学とダンスに没頭。プロに見出され専門スクールで学んだがアキレス腱の断裂などがあり、芽は出なかった。自分のふがいなさを怒りに変え、俳優の道へと進んだ14年。大河ドラマと並行してギタリスト役で出演する配信ドラマ「グラスハート」の役作りも進めていた。空き時間を利用してギターを練習。撮影では数フレーズで済む曲を最後まで弾きこなそうとするなど生真面目さが目立った。ナレーションの仕事などもこなしながらドラマの撮影は続く。屋外での演奏シーンやバンドメンバーとぶつかるシーンなど、町田はその都度丁寧に映像を確認し自分の演技を確認した。雑誌の表紙撮影ではモデル顔負けの立ち居振る舞いをみせたが、俳優を始める前までは自分の容姿にコンプレックスがあったと明かした。多忙な町田は34歳にして初めてファンミーティングの開催を決意。その準備もしながら新しい役作りのため髪をばっさり切った。
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