ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって2年半近くになる。戦闘が長期化する中、ウクライナへの支援につなげようと東京・渋谷区の代々木公園できのうまでの2日間、ウクライナフェスティバルが開かれた。参加した避難民や特別に来日した元兵士などさまざまな立場にある人々が今の思いを語った。ウクライナから日本に避難している人たちは2000人余り。母国を懐かしみながらイベントを楽しんでいた。こちらはウクライナ東部の激戦地、バフムト産のスパークリングワイン。工場は攻撃により失われ今は生産されていない。首都キーウへのミサイル攻撃が繰り返され激戦地では一進一退の攻防が続くウクライナ。日本からの関心を高める機会にしたいと今回のイベントは開催された。イベントを心待ちにしていた人がいる。2年前にウクライナから避難してきたアリナさんは日本で暮らしていた親戚のもとに身を寄せ支援団体が営むカフェでアルバイトとして働いている。アリナさんの父は出国制限があるためウクライナに残り母はオーストリアに避難。離れ離れの暮らしが続く中、働いて稼いだお金は家族に仕送りしている。ただ本当は一刻も早く母国に帰って家族みんなで暮らしたいというのが本音。イベント当日、アリナさんはカフェの一員としてジュースを販売していた。イベントの様子を離れて暮らす家族たちにも報告。日本でも応援してくれる人たちがいることを伝えた。イベントに合わせてウクライナで戦った兵士も来日した。ナザール・グラバーさんは軍事侵攻が始まった直後、3歳上の兄、イリヤさんと一緒にウクライナ軍に志願し戦地へと向かった。しかし、2022年12月、敵の手りゅう弾によって兄は亡くなった。ナザールさんは義理の姉とともに戦禍の中で生きる子どもたちを支援する団体を設立し、ウクライナの未来をつなごうと活動している。今はウクライナの18歳から60歳の男性は原則出国が制限されているが、今回特別に許可されて来日した人もいた。