米・バイデン大統領が退任を前に国民に向けた最後の演説を行い、トランプ次期政権を痛烈に批判した。演説でバイデン氏が強調したのは退任に当たっての大きな懸念だった。バイデン氏は「権力と富が集中すれば不信と分断を引き起こす。人々は民主主義に幻滅し公平に扱われていないと感じるだろう」と強調。また「アメリカ国民は誤った情報の雪崩に埋もれつつある。これは権力の濫用を可能にする。報道の自由は崩壊しつつある。権力や利益のために真実が嘘でもみ消されてしまう」などとも指摘した。大統領就任式が今月20日に迫る中、バイデン氏は最後に国民に向かって「君たちが守る番だ」などと呼びかけた。保守派のFOXニュースは「大統領の歴史の中で最悪の退任演説だ」と報じ、分断の深さが改めて浮き彫りになっている。