おととい国が“核のごみ最終処分場”として、茨城・常陸大宮市に文献調査を申し入れた。核のごみの処分技術を研究している日本原子力研究開発機構・幌延深地層研究センター(北海道・幌延町)を取材した。地下500mまでトンネルを掘削し、核のごみを入れる容器を埋め、長期間で傷みの進行度合いなどを研究している。人が立ち入れる場所としては国内で最も深い地下500mまでエレベーターで約7分かけて降下した。気温は21°C。地上から空気を取り入れ換気している。核のごみは使用済み核燃料からプルトニウムなどを取り出した後の高レベル放射性廃棄物。人が近くに立つと約20秒で死亡するほど放射能レベルが高いため、ガラス原料と溶かし合わせて固める。ステンレス容器に入れ、周りを金属容器で覆い、さらに特殊な粘土で固める。金属容器の厚さは19cm。何重にもバリアをして、放射性物質を人体に影響がなくなるまで最長10万年閉じ込める。トンネルの内部には地下水が流れ込んでいて、地下水を通じて放射性物質が漏れ出す懸念があるが、深い岩盤の中の地下水は年間数ミリ程度しか動かないという。この施設では長期的な地下水の動きについても研究している。核のごみは大型車両で地下300mより深くに運搬される。東京ドーム約214個分(10平方キロメートル)の広大な敷地に4万本以上の核のごみが運び込まれる。最終的に土で埋め戻し、最長10万年閉じ込める計画だ。最終処分地が決まるまでに、2年程度の文献調査、4年程度の概要調査、14年程度の精密調査が行われる。調査段階に応じて国から交付金が支給され、最短でも20年かけ1か所に絞り込む。第1段階となる文献調査はこれまで全国4か所で行われ、常陸大宮市が5か所目となった。第2段階の概要調査はまだ行われていない。
