岡三証券NY・荻原裕司さんは3日のニューヨーク株式相場について「経済指標が市場予想を下回ったほか、トランプ関税への警戒感から軟調な展開となった。最新のAI(人工知能)半導体が、規制を回避して中国へ密輸された可能性があると報じられたエヌビディアなど半導体株が軟調だった。」などと述べた。ISM製造業景気指数は予想を下回り弱い経済指標が続いていることについては「本日アトランタ連銀が発表した経済指標を基にしてGDP(国内総生産)を推計するGDPナウはマイナス2.8%となり、プラスだった2月中旬から大きく低下している。こては1月の個人消費支出が軟調だったことも影響しているが、1月のモノの貿易赤字が過去最大となったことでGDPの項目の1つの純輸出が全体を大きく押し下げている。モノの貿易赤字が最大となったのは、トランプ大統領が表明した関税引き上げを前に商品を確保するために企業が輸入を急いだ可能性が背景にあり、特殊な要因といえるため、アメリカのファンダメンタルズが大きく失速しているわけではないと考える。ただあすから発動が予定されているメキシコ、カナダ、中国に対する関税や4月の相互関税を控え、市場の先行きへの警戒感は当面続くことになりそう。」などと述べた。