東京・目黒区にあるカフェバー。お店の飲み物のほとんどはノンアルコール飲料。お酒を飲まないノンアル生活を送る人たちの人気を集めている。店主とその妻がお店を開いたきっかけは自らノンアル生活を始めたことだった。夫婦はもともとお酒が大好きで毎日のように晩酌していた。しかし、4年前お酒をやめると想像以上に体調がよくなった。ノンアル生活で人生が豊かになったという人もいる。外資系の医療機器メーカーで働いている男性はかつては毎日のようにお酒を飲み歩く日々を送っていた。4年前、お酒をやめてみると家での過ごし方が変わった。高校生の頃からの趣味だったレコード鑑賞をするなど、お酒をやめたことで趣味に充てられる時間が生まれた。更に家族との関係にも変化が。現在同居している息子は父親のことをより身近に感じられるようになった。ノンアル生活を始める人の増加。その需要を取り込み飲食店にも変化が。居酒屋チェーン店ではノンアル飲料の売り上げが去年と比べて1割増加。新たなメニューの開発を進めている。更に高級レストランでも。コース料理の味を引き立たせるさまざまなノンアル飲料を開発している。果汁を搾ったシャンパン風のドリンク、カカオと抹茶の粉末で作ったカクテル風のドリンクを紹介。利用者の4割がノンアル飲料のコースを注文している。ノンアル飲料が充実してくる中、ノンアル飲み会も開かれるようになっている。この日お酒を飲まない男女12人が日本料理と創作のノンアル飲料を楽しんでいた。5年前にSNS上で出来たお酒を飲まずに料理や飲み物を楽しもうというグループ。現在会員は5000人以上。お酒をやめた人だけでなくもともと飲めない人も参加している。お酒の力に頼らない新たなコミュニケーションの場が生まれている。