安川電機・小川昌寛社長は5年ほどアメリカでトップを務めていてその時の経験を「リアルグローバルとはということを実感した、日本から見えてきたシーンとアメリカやその他から見たシーンとかなりの違いを感じた、そこは色んな判断をしていくうえで相当生きている」などと話した。安川電機の事業別売上収益はモーションコントロールとロボットで売上の大半を占めていて、サーボモータは世界シェアトップ、ロボットも世界シェアトップクラス。サーボモータはライバルが多く、安川電機のサーボモータの強味は複数のモータの同期の精度・性能が最も優れている点。半導体製造装置にも使われているが、受注状況については「一喜一憂している」とのこと。不況ではないが少し停滞しており今後の復興のタイミングが問題、大手の量産の見送りなども影響している、全体の底上げにはもう少し時間がかかるなどと話した。また安川電機が去年発表した次世代ロボット「MOTOMAN NEXT」は産業用ロボット業界で初の自律性を備えたロボット。一般的なロボットに認識判断の機能を入れると処理が複雑になり非常に混乱してしまうが、性能を上げるためにNVIDIAの半導体を搭載している。野菜の箱詰めや食事の後に食器を片付ける配膳ロボットなど、これまで工場の自動化が難しかった作業に対応し労働力不足の解決につなげる。小川社長は「AIの搭載がかなり意味を持つ、人間が持つ暗黙知などをロボットの作業にかえるための重要な実行計画領域を担うものとしてはなくてはならない。それを加えたことがキーになっていると思う」などと話した。また、「ニーズに応じ物が変化することが商品開発に繋がる、短いサイクルで物は変化するが作業はそれに追従しないといけないとなると固定の設備では対応できない。今までは人に頼ってきたがAIの活用等によりできていくことは人手不足を解決する手段のひとつになるんだろうなと思っている。無限にポテンシャルはある」などと話した。