野村グループの藤井摩耶さんは「軟調な相場が続いていますが、ここ数日の展開は過去の急落局面に比べ、パニック感は限定的と感じます。今回は、普段見られるようなロングオンリーなど中長期的投資家による株の投げ売りが比較的少ない印象です。彼らは年初から欧州や中国に資金を移動していたため、急いで米株ポジションを落とす必要がなかったのでしょう。リセッションは回避できたと確信が持てるまで、様子見の姿勢が続くと見ています。ファクトセットによると、S&P500企業の1-3月期の増益率予想は、前年比7.0%と予想され、昨年末時点から下方修正されています。実績・ガイダンス共に予想を大きく上回っている決算が出れば、打診買いを入る可能性はあります。ただ、同時にガイダンス引き下げや経営陣からのネガティブなコメントが警戒されています。そのため、決算が終わらないと動けない投資家は多いと思います」などと話した。