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AIが自分で考えて物を創造する時代がやってきている。ジェネレーティブAIは、文字を打ち込めばゴッホやピカソのような絵もほんの一瞬で描くことができるMidjourneyのような画像生成AIや、論文を執筆したり司法試験を突破したりできるChatGPTのような対話式AIなどがある。こうしたAIは昨年から特に注目度が高まりだし、競争が激化している。今回はAIがどのように社会を変えるか、AIとどのように向き合っていけばいいかについて紹介する。
人工知能(AI)という発想が生まれたのは1956年のこと。AI第1世代は、特定の問題に対して答えを提示する探索・推論が可能なものだった。AI第2世代では、専門分野に特化した受け答えができるエキスパートシステムが実現した。AI第3世代では、AI自身が大量のデータを獲得できる機械学習が実用化し、さらにディープラーニング(深層学習)が登場した。現在のジェネレーティブAIの世代の始まりは、2015年にアメリカで人工知能研究期間のOpenAIが設立されたこと。そこでは、機械学習を使用して大量のテキストデータをAIが分析する自然言語処理モデルが研究された。当時、AI開発の世界では画像を学習させる研究も進められていた。OpenAIはその技術に自分たちの言語を学習する技術を応用すれば、もっと画像をAIに理解させることができるのではと考え、AIに、膨大な数の画像と言葉の組み合わせを学習させた。2021年、DALL-Eという画像生成AIが誕生した。さらにそこに、スタンフォード大学の研究チームが開発していたディフュージョンモデルという技術を取り入れた。ディフュージョンモデルとは、きれいな画像を少しずつ粗くしたものと、もう一度きれいな画像に戻したものをAIに学習させ、学習したデータを基に新しい高精度の画像を生成するという考え方。文字から画像を作れるDALL-Eと、きれいな画像を作れるディフュージョンモデルが出会ったことにより、文字から高精度の美しい画像を作れる画像生成AI「DALL-E2」が誕生した。当初、一部の開発者などにしか公開されていなかったが、2022年7月に画像生成AIの「Midjourney」が公開され、AIによるお絵描きがブームとなった。そして同年8月、イギリスのスタートアップにより、画像生成AIをつくるためのソースコードが全世界に無料公開され、画像生成AIそのものを誰もが作れるようになった。これにより、スマホで簡単に使える画像生成AIアプリも誕生した。
画像生成AIで思い通りの画像を作るために重要なのは「プロンプト」と呼ばれる指示文。シチュエーション、対象のディテール、画角やサイズ、画像のタッチなど細かく指定していくことがコツ。AIに指示を出しコンテンツを創造するプロンプトエンジニアも登場している。ジェネレーティブAIの進化は止まらず、今、対話式AIのChatGPTが世界を驚かせている。文章の作成・要約、レシピ提案、人生相談など、様々な用途に使われている。一方で、司法試験や医師免許試験の合格点を取得できるほど優秀なため、大学で課題をChatGPTにやらせるなど問題となり、世界各国でその利用について議論されている。
現在、脱データ化したジェネレーティブAIが研究されている。これが実現すると、少ないデータからあらゆるシミュレーションが可能になる。これまで10年かかっていた新薬の開発が短期間で行えるようになったり、災害や気象現象の予測ができたりする。一方で、AIが生成した情報の信頼性や差別・偏見などの見極めが重要になってくる。将来、人類とAIはどう向き合っていけばいいのか。東京大学の松尾教授(人類代表)は、もう戻ることはできない、この新しい時代をどう生きて行くのか意志をしっかり持っておくことが大事、などと話した。ChatGPT(AI代表)は、「ジェネレーティブAIは将来的に私たちの生活の中で重要な役割を果たすことが予想されます。例えば、芸術や医療などの分野で利用が進むかもしれません。ただし、私たちはAIを慎重に利用し、常にその責任を持つ必要があります」と回答した。

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