イギリスやアメリカでヒットしたミュージカルで、現在都内で上演中の上演中のミュージカルに鑑賞サポートとして字幕と舞台手話通訳がついた。今回、手話通訳を担当した女性は80分間ノンストップの公演でせりふや歌詞を手話で伝えた。ミュージカル「SIX」は16世紀のイギリス国王ヘンリー8世の元妻たち6人が壮絶な人生をポップに歌い上げる作品。舞台上手に立つのが舞台手話通訳を務める田中結夏さん。6人のせりふや歌の内容、効果音などを手話で表現する。演劇学校で、ろう者と出会ったことをきっかけに手話を学び始めた田中さん。およそ4年前から舞台手話通訳を務めている。田中さんは今回のミュージカルで聴覚障害のある人も一体となって盛り上がれるような通訳を目指していた。舞台手話通訳の準備は作品を深く理解するところから始まる。手話の表現に生かしたいと台本の翻訳訳詞の担当者から原文のニュアンスについて話を聞いた。本番3週間前にキャストたちと初めての立ち稽古。この日は手話監修を務めるろう者の江副悟史さんも参加。ろう者の視点から田中さんの手話をチェック。江副さんが指摘したのはラストのシーン。6人のキャストと動きを合わせクライマックスを演出したほうがいいとアドバイスした。手話が見やすい鑑賞サポート席は2公演100席近くが完売した。田中さんは歌声の迫力までも伝えたいと全身を使って表現していた。